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小型PCケース選び

概要

卓上サイズの小型PCを自作するにあたり候補となるPCケースを調べたのでその記録。 結論としては、フットプリントが小さい割に冷却に不安なくミッドレンジCPU&GPU載せられそうな CASE-BY-CASE DESIGN Co. MI-6 が一番良さそうでした。

背景

最近自作PCの調子が悪くなってきたことと、AMD Ryzen 3000 シリーズが良さそうなのでPCの初期化ついでに新調を検討しはじめました。 いつもなら CPU、M/B、Memory の下取り買い替えで済ませるのですが、現状のPCケース・電源が10年以上前のフルタワーなので、 今回はケースも新調して机の上におけるくらいの小型PCにしようと思って最近のPCケースを調べました。

PCケースの要求仕様

最近はノートパソコンも併用している関係で、デスクトップPCはGPUに負荷のかかる処理でも快適に動作することが必須。光学ドライブ、大容量ストレージは外付けを想 定しているので積めなくても構わない。予算不問。というわけで具体的な要求仕様は以下の通り。

  • 机の上に載せられるサイズ (なるべくフットプリントが小さいことが望ましい)
  • 4K60p マルチディスプレイ で Fusion 360 (CADソフトウェア) が快適に動作するハードウェアを搭載可能 (Ryzen APU では性能不足になる可能性あり、GTX1060クラスなら十分)

候補

机の上に置くなら「幅が狭い」方がいいだろうということで、キューブケースは除外して良さそうなものを探してみました。

サイズ一覧(幅順[mm])

W D H Comment
Chopin 84 217 244 超小型、CPUクーラー高さ制限43mm、GPU積めない、安価
A4-STX 112 327 205 小型、CPUクーラー高さ制限45mm、ハイエンドGPUが積める
MI-6 135 203 246 小型、CPUクーラー高さ制限65mm、エアフロー良好
PC-Q21 149 224 257 小型、CPUクーラー高さ制限60mm、冷却が少し不安
M1 162 335 239 少し大きい、ハイエンドCPU&GPUが積める、冷却問題なし
U1 Plus 170 220 320 のっぽ、冷却問題なし

冷却

小型PCケースを使用するときは純正CPUクーラーが物理的に取り付けられないことがあるのと、 最近の自作PCは自動オーバークロック(ターボ)する関係でCPUクーラーの冷却能力に余裕があった方が良さそうなので、 合わせて低背CPUクーラーも調べてみました。すると比較的実績があるクーラーとして以下4種類がみつかりました。

また、以下のような報告がみつかりました。

  • NH-L9i (対応TDP65W) と Cryorig C7 (対応TDP100W) の性能は同じくらい
  • NH-L9i、Cryorig C7 とも TDP65WのCPUを常時使用率100%にすると冷却しきれないことがある
  • Big Shuriken 2 は AM4 非対応だが、改造+ Noctua の AM4マウンタで取り付け可能
  • Noctua 製品は評判良いけど、ファンが高性能なだけでヒートシンクは並の性能
  • PC-Q21とAMD純正CPUクーラー(wraith stealth)は微妙に干渉することがあるが、ニッパーでファンの枠を切り取ればギリ搭載可能
  • Chopin に Cryorig C7 はギリ搭載可能

結論

冷却面も考慮すると、私の用途では MI-6 と NH-L9x65 の組み合わせが簡単で良さそうでした。 また、このケースは高さupを許容すればラジエータやケースファンを追加できるのでその点でも安心です。

補足

小型PCケースの比較表

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1dzRY3LLsXcDX5Qt5PvQOrAJhw0EK9Cy7UtQPdyRp6PY/edit?usp=sharing